どっちかっていうと、ミステリーファンでは、ないです。
読むのは、ごくごく限られている。
大体、身の毛もよだつような気分になるのは、大嫌い。
読むのは楽しめるものだけ。
その中でも、お気に入りの部類に入るのが、ピーター卿シリーズ。
これは、笑って読めるところがいい。
大体、主人公のウィムジィが、人をおちょくった性格をしている。
まず、真面目に話をしない。
その上、しょうもないことをいつまでも喋っている。
こういうタイプは結構、嫌いじゃないけど、
今回は、パーカー君に焦点を当ててみよう(笑)
パーカー君、「雲なす証言」で、ウィムジィの妹のレイディメアリに一目ぼれ。
レイディメアリは、美人で、金持ちで、うっかりもので、
いかにも男にカモにされそうなタイプ。
実際、ろくでなしと婚約したはいいけれど、
もっとろくでなしの最初の恋人と駆落ちしようとして、
とんでもなく厄介な立場に陥る。
でもって、パーカー警部は、気の毒なこの美女に、
立場も忘れて、恋をしてしまうわけだ。
レイディメアリも、自分の恋人達がろくでなしと知って、
真面目なパーカー君のよさに気付いた??か、どうかは不明。
次兄のウィムジィの後押しで、身分差なんてなんのそので、
事件終了後、この二人は付き合い始めたらしい。
しかし、この時代は、みんなまじめ〜
5年後の「毒をくらわば」で、なんと、1、2度食事しただけとのたまわる。
1、2度ってなにさ?
年に1、2度?
月に1、2度は有り得ないだろうけど、
まさか、5年間に1、2度ですか〜?
食事は、1、2度で、他になにかした。。。。
って、することあるの、この時代?
携帯なんてないし、電話で愛を語るのは無理。
手紙でも書いてたんでしょうか?
それとも散歩か〜??
大体、真面目なパーカー君は、口説いてもいないらしい。
何しろ、結婚は、本人に言う前に、保護者に許可を求めるって時代だし(笑)
おとなしくて努力家で、ウィムジィの戯言を普段は聞き流していられるような、
穏やかな性格のパーカー君が、常識を逸脱したことなんて、するわけがない。
それなのに、相思相愛になっているって、どうして?
と、思うけど、セイヤーズ女史はそんなことに解答を与えてくれてないよ〜(当然か)
という訳で、今回は、パーカー君が御贔屓。
こういうことがあると、推理小説の本来の楽しみとは別の楽しみ方で、けっこう楽しめる。
でも、パーカー君、守秘義務は守ったほうがいいんでない?
この時代は、まだ、明確じゃなかったかも知れないけどさ。