虎について

今年は寅年だから、もっと虎の話があってもいいような気がするが、
干支を使うのは、多分、日本だけなので、仕方がない。


アニマル・プラネットで見たのは、下記の番組
 動物図鑑 トラ
 双子のトラを探して (サバがプレゼンター)
 バンダウガル国立公園のトラ (サイモンが虎を撮影しに行く)


虎っていうのは、アジアにしかいないんだなぁと、
今更ながら実感。
虎はでかい。
ライオンと双肩するくらい、
あるいはそれ以上にでかい。
橙色の地に、黒い縞模様が美しい。
尻尾も長いし。


ネコ科の動物は、雄は子育てをしないらしい。
虎も同じく、雌が単独で、育てる。
雄はどうしているかというと、
雌数頭の縄張りを含んで、縄張りを持つらしい。
平安朝の貴族のように、妻の家に通う、通い婚のようだ。
さすが、密林の王者、優雅だ。


動物図鑑では、パパが死んだ後、娘がママを追い出していた。
なかなかシビアな親子関係のようだ。
パパが死んだから、代替わりの時期という意味なのかも知れない。


虎の狩の成功率は、とても低いらしい。
(数値は忘れた。ライオンが30%で、それ以下だった気がする)
そんなので、あの巨体を維持できるのか、という気がするが、
密林に住んでいて、獲物には困らないようだ。


サイモンは、狩の瞬間を撮りたいという友人(?)の依頼で、
インドへ撮影に行く。
その映像作家の友人は、象に乗って、撮影している。
そりゃ、無理だろう、と誰でも思うが、
密林を移動するには、象が一番なのかも知れない。
他の動物に襲われないから、安全だし、
象なら、車よりもあちこち歩ける。
しかし、虎だって、逃げるだろう、それじゃあ。


サイモンは、廃墟の屋上を拠点にして、待ち構える方法に変えさせたが、
彼のいる間には撮影ができなかった。
その後、帰国した彼に、撮影が成功したという電話が入ったところで、
この番組は終了。


サバの双子の虎の話も面白かったのだが、
見たのは大分前のことなので、詳細は忘れた。
双子の虎は、親を喪った兄と妹で、
まだ、狩の訓練をしていないため、
公園の管理人から時々餌を貰っていた。
それでも、妹は、次第に自分で狩をするようになったのだが、
兄は怠けているらしい。


子どもの頃に読んだ児童文学全集の中に「偉大なる王」という物語があった。
結局、自分にとっては、その物語の虎が、虎のイメージになっている気がする。


あらすじはあまり覚えていないが、
中国の内陸あたりで生まれた虎の仔が、
長じて、周囲の森林を支配し、
結局は、人喰い虎になって、猟師に撃ち殺された。
という話だったと思う。
ジャングルブックと混じっているかも)
「王」というのは、虎の額の模様が、王だか、
大王だかに見えるから、だったはず。
話は暗くて、それほど好きではなかったが、
印象には残っている。


虎は、日本では、割と身近な動物のような気がする。
干支の寅、
加藤清正の虎退治とか、
張子の虎、
虎の子、
タイガース(ちょっと違う?)
などなど。


日本国内には生息していないが、
すぐお隣の中国大陸には生息している。
ライオンよりは、実物に接し易いと思われる。
虎縞の猫がいるから、実物を想像しやすいし。
でも、猫よりも、ずっと前足が太くて、胴回りも太い。
巨体!という印象を受けるが、
身のこなしはやはり、ネコ族。
しなやかで美しい。