群れるチーター

BS3のワイルドライフ「群れるチーター、五頭で狩る!戦う!」を観た。

3/26の初回放送を見て、さらに、4/2の再放送を見る。

 

チーターは普通、単独で行動すると言われていた。

同時に生まれた兄弟は生涯、行動を共にすることが多いようだが、それだって、三頭程度(三匹兄弟?)で、五頭揃うことはない。

多分、生き延びられないだろうし、五頭もいれば、雌が混じると思われる。

雄と雌は、独り立ち直後は、一緒に行動していても、雌は単独で出産子育てをするから、自然に分かれてしまうのだろう。

 

ちなみに、雌のチーターは狩りの成功率が50%だが、雄のチーターの成功率はそれを下回るそうだ。

理由は、雌は小さい時から母親について行って、狩りを習うのだが、雄は遊んでばかりいるから、らしい。

狩りが上手でないと、子育てができない。必然的に上手くなる、ということのようだ。

雄は。。。、多分、最速最強の一頭が生き残れば、ということなのだろう。

 

ところで、この五頭(二歳半くらいの若雄)、明確な血縁関係はないという。

どういう経緯で、五頭が群になったのか、番組では明かしていない。

最初は喧嘩ばかりしていたのだが、やがて、一頭をリーダーに、五頭に序列が生まれた

ようだ。

・・・猫族に、序列かあ。。。

そぐわないような気もするが、猫の兄弟間にだって、序列はある。

群=社会行動には、序列は必須のようだ。

 

五頭で狩る!

狩りの時に、どうやって意思疎通を図っているのか不明なのだが、実際に、五頭で連携して狩りをしているようだ。

まずは、草食獣の群を攪乱させて、成獣と幼獣を引き離す。

獲物(幼獣)を見定め、猛ダッシュして、転がし、喉元に食いつき、息の根を止める。

囮の係りがいたり、待ち伏せたり、リレー式に追いかけたり、なかなか組織立っている。

のだが、五頭で戦う! は、煽り過ぎ。

雄ライオン(若い)一頭の時には、逃げないで、取り囲み、相手が諦めるのを待つ。

決して、戦ってはいない(笑)。

ハイエナ数頭の場合には、速攻で逃げる。(ハイエナが諦めることはないと思われる)

ハゲタカには、追い払う努力?をするが、それも、はっきり言って、無駄。

という訳で、チーターの平和主義?は保たれていた。

一安心である。

 

番組の冒頭部分で、五頭のチーターがマーキングしていたが、あれは、何者に対してなのだろう??

同種のチーターに対してなのか???

チーター同士の争いの場面を見たような記憶はないのだが。。。単に、忘れているだけかも知れない。

 (雌が縄張りを横取り?しようとしていた場面はあった。

  しかし、頭数の問題で、すぐに引き下がっていた。

  ⇒争いには至っていない。

 

とはいえ、五頭の中には序列があり、リーダーは、下位のチーター、特に最下位のチーターに、猫パンチをする。

それは、単に機嫌が悪かったり?、そいつがへまをしていたり、と、理由があるようだが、理由がなくても、というか、マウンティングは必要なのだろう。

最近、ヒトの間では、パワハラという言葉で、忌み嫌われつつあるようだが、動物の群には、マウンティングというものが、どうやら必須なようだ。

 

さて、最下位のチャーリー。

リーダーに叱られてばかりいたが、頑張って、狩りの主導権を握り、順位を上げたようだ。

狩り易い幼獣ばかりを狩っていて、成功率は高いのだろうが、五頭が満腹することはなく、日々、狩りに明け暮れる。

リーダー(仮称)が群を率い始めた頃は、とりあえず腹を満たす為に、それでよかったのだろう。

しかし、五頭の捕食者の群としては、それでは足りなくなってくる。

そこで、みそっかすだった?チャーリーの果敢な挑戦により、成獣を狩るようになった、というのは、うがち過ぎか?

番組前半で、チーターたちが川を渡る時、ひとっとびに川を越えていた一頭がいたが、あれがチャーリーだったろうか??

 

ラストは、獲物(成獣)を捕えたが、ハゲタカが集まって来て、チーターたちは獲物を放棄する。

しかし、一頭が取り残され、懸命に群を呼ぶ。

暫くして、四頭は仲間の呼び声を聞きつけ、戻って来る。

。。。大団円??

 

もう少し成長すると、雌を求めるようになるらしいが、その時、この五頭は群を保持できるのだろうか?

彼等を観察する博士(名前は忘れた)は、多分、生涯、群で過ごすだろうと予測する。

絆が生まれたから、という理由のようだ。

 

ついでに。

最近見たチーターのドキュメンタリ。

BS朝日の「地球大紀行 チーター母子生存競争」

アニマルプラネットで放映していた「ライフwithチーター」と同じ、カメラマンキム・ウォルターの逸話のようだ。

五頭の幼獣を連れた母チーター。

しかし、ライオンに襲われ、ヒョウに襲われ、さらには病で倒れ、。。。

と、子どもたちが減って行くので、かなり、滅入ってしまった。

 

ナショナルジオグラフィックの「ライオンVSチーターの死闘」

三頭の雄のチーター(兄弟)が、一頭の雌に群がっている(言い寄っている?)と。

なんと! ライオンに襲われ!

雌はかみ殺される!!

これだけでも、かなりの衝撃、なのに。。。

さらに!

喧嘩をしている三兄弟を、ライオンが襲い、一頭が殺される!!!

番組は、その理由を検証して行くのだが。。。。

衝撃の場面が繰り返されるので、気分的にかなり滅入ってしまった。

弱肉強食の世界なのだから、仕方がない、と思ってみても、チーターは弱すぎる。

獲物に逆襲されるは、他の捕食者に獲物を奪われるは、ライオンには襲われる。

絶滅危惧種なんだから、せめて雌は生かしておけよ~、と、ライオンに訴えても、無駄だよなあ。

群れるチーターが、雌や仔を保護するようになるとは思えないが(猫だから)

しかし、雌が群れるようになると、子育てが楽になるだろうか?

地上最速の孤高の捕食者は、生き残りの為に、進化(?)するのか???