小笠原クルーズ 1日目
いよいよ出発である。
日程表には、午後4時30分から50分までに乗船の受付、とある。
晴海埠頭まで行くので、二時間以上前に家を出る。東神奈川駅を経由して、京浜東北線に乗り、有楽町駅から都営バスに乗る。
早く出たので、3時半には晴海客船ターミナルに着いてしまう。
かつて、35年以上前に、大島か式根島に行った時に、ここから船に乗ったと思うのだが、竹芝桟橋と間違っているのかも知れない。いずれにせよ、周囲の景色は、全く記憶にない。
とりあえず、待合所の椅子に座り、アイスコーヒーを飲む。
乗客はぼちぼち増えてきているが、まだ混雑している程でもない。
手荷物を置いて、展望台に登ってみる。
6階の上階が展望台になっている。
籠のように格子に囲われていて、あまり眺望がいいとは言えない。
着岸しているぱしふぃっくびいなすの全容も、よく見えない。
晴海客船ターミナルに接岸中のぱしふぃっくびいなす
2Fの待合所に降りて、待つことにする。
少しすると、手荷物の受付が始まったので、手荷物を預ける。
身軽になったので、送迎デッキに出ようとしたのだが、何故か辿り着けない。
後日、館内案内図を確認すると、公園側の階段でさ迷っていたようだ。
再び待合所に降りて、待つ。
乗客が大分、混み合ってきている。
4時半から乗船手続開始と、アナウンスが繰り返されている。
4時15分頃、少し早めに手続が開始される。混雑緩和の為のようだ。
まずは10Fの乗客からなので、じっと待つ。
9F以下は一緒くたに開始されたが、ゲートが別になっている。
乗船券を提示して、びいなすカードを受け取る。
このカードだけで、船内はすべて賄える。財布やらクレジットカードやらを持ち歩く必要がなく、楽である。
4時50分頃、5Fの部屋に到着。
前回のクルーズで宿泊した部屋から二部屋程船尾側になる。揺れと騒音が心配だったが、全くの杞憂に終わる。
天候に恵まれ、終始穏やかな航行で、ほとんど揺れを感じることもなく過ごした。
というか、適度な揺れと騒音で、安眠できたというべきかも知れない。
5F Jステートの客室
部屋の内部は前回と同じなので、とりあえず、船内新聞を眺める。
最初のイベントは、避難訓練である。
コーラと炭酸を冷蔵庫に入れただけで、荷物の解包は後回しにする。
17:00~17:15 避難訓練。
まずは、ライフジャケットを身に着けなければならない。
着用方法は、客室内のTVで繰り返し、放映されている。
無器用なので、一度の視聴では装着できない。三度ばかり繰り返し見ているうちに、なんとか装着を完了する。
5時前だが、早めにボートデッキに行こうと考える。
しかし、部屋を出る前に、船内放送が入り、指示に従うようにと案内が流れる。
仕方がないので、室内でじっと待つ。
ライフジャケットを着たので、暑い。
やがて、単音の連続の緊急信号?が入り、避難指示が流れる。
指示に従い、部屋を出る。
エレベータに向かうが、避難訓練中という札がかかっていて、使用禁止のようだ。
やむなく、階段を昇って行く。
ボートデッキは8階なので、ゆっくりと歩を進めて、なんとか登り切る。
指定のボートの前に到着すると、簡単な説明があり、やはり点呼は取らずに終了する。
今回は、女性オフィサーなので、「どうやって乗るんですか?」と聞いてみる。
頭上のボートを舩縁に下ろして、乗り込むらしい。
・・・
私にとっては、かなり難易度が高いと思われる。
まあ、海難事故が起らないことを祈るしかない。
随時解散なので、船内を散策しようと思うが、ライフジャケットが鬱陶しい。
まずは、部屋に戻る。
元の形と思しき形にまとめて、棚にしまっておく。
非常時に使うものなので、一応、丁寧を心掛けるが…、正しく収納できたかどうか、定かではない。
この時点で(というより乗船前から)、空腹になっている。
それに、夕食が2回目なので、19:30からである。
先が長い。
17:20頃、小腹を満たす為に、サンドイッチバーに行く。
思ったよりも人が多く、サンドイッチは一度空になっていたようだ。
少し待っていると補充された。
本日は、ツナサンドとフルーツサンド。
もちろん、二つともいただく。
17:45~18:30 ハワイアンナイト(8Fメインホール)
結構楽しみにしていたのだが、やはり、会場に行く為には、服を出さねばならない。
開場時間が迫っていたが、やむなく荷解きをする。
シャワーを浴びて、着替えて、少々遅れて、会場に着く。
遅れてはいったので、席を探すのに苦労するかと思っていたが、2回目の夕食を選択したからなのか、会場は半分ほどしか埋まっていない。
歌と踊りのハワイアンショーを暫し、楽しむ。
ショーを終えて、会場を出ても、船はまだ出港していない。
船内新聞によると、日没は18:48分頃となっていたのだが、残念ながら、ビルの合間に日が落ちるので、日の入そのものは見えない。
18:47の夕景(晴海客船ターミナル)
18:50~19:10 出航セレモニー。
銅鑼を鳴らすところを見ようと思ったのだが、どこで鳴らすのか判らず、結局、ブリッジの下あたりに陣取る。
ウェルカムドリンクを飲みながら、歓送の吹奏楽を聞く。
やがて、汽笛と銅鑼が鳴って、出港する。
右舷のブリッジを見上げると、パイロットが搭乗しているようだ。
左舷側では、タグボートがぱしふぃっくびいなすを引っ張っている。
急いで、11階デッキに移動する。
右舷ブリッジに、三人搭乗している。
パイロット、オフィサー、あと一人は???
タグボートの先導で、レインボーブリッジに向かって航行していく。
19:10、レインボーブリッジを通過。
日没の工場地帯を抜けていく。
次第に暮れていく薄暗がりの中に、ライトが点灯していく。
19時半頃、タグボートが舷側に密着する。
多分、パイロットが下船したのだと思われるが、上からでは見えなかった。
タグボートを見送っていると、爆音とともに飛行機が上空を掠めて飛んで行く。
羽田沖のようだ。
空を見渡すと、着陸待ちをしている機影が何機も見える。
見ていて飽きないが、夕食の開始時間を過ぎているので、レストランへ移動する。
本日の夕食は、和食。
お勧めの日本酒、久保田千寿を注文する。
並々と注いでくれるのが嬉しい。
献立
前菜(茗荷寿司、ゴーヤの白和え、蛍烏賊の沖漬け)
造り(縞鰺のたたき、ツブ貝)
椀物(海老真薯の蓴菜餡)
焼物(銀鱈の西京焼き)
揚物(豚肉の青じそ巻き揚げ)
食事(吸い物、ご飯、香の物)
菓子(安納芋の蒸し菓子)
どれもとても美味しくいただいた。
8時半頃に夕食を終えて、11Fデッキに移動する。
船内新聞に、21:30頃に浦賀水道を通過予定とあったので、夜景を眺める。
右舷に三浦半島、左舷に房総半島が見える。
しばらく眺めて、展望風呂に行く。
乗客が多いからか、些か混んでいる。
スティームサウナに入ってみる。
熱い蒸気がなかなかいいのだが、景色が見えない。
22時過ぎ、風呂上がりに、7Fのオープンバーでキューバリブレを注文する。
これから外洋に出るので、一応、酔い止めの代りである(笑)
翌朝の日の出は04:32頃なので、4時に目覚ましを合わせて、就寝する。