ギリシャ(アテネ・エーゲ海・メテオラ・デルフィ)旅行

5月18日、いよいよギリシャ旅行に出発する。

17時59分発の成田エクスプレスに乗車し、トランクを座席の後ろに置いて、まずは弁当を喰う。
いつの間にやら、武蔵小杉駅に停車するようになっている。
ので、駅名の写真を撮る。
スカイツリーも見えたので、これも撮る。

スマホの充電もしようと、差込口を探すが見つからない。
仕方がないので、スマホで検索する。
座席の腕の先端にあった。

19時半、成田空港第二ターミナル駅に到着。
改札を抜けると丁度、カートを片付けていたので、さして大荷物ではないが、カートを借りる。
集合場所に向かう途中で、友人と会う。
20時20分集合なので、まだ時間がある。
友人は両替に、私は喫煙所を探しに行く。

出入り口から外に出ると、すぐに喫煙コーナーが見つかった。
一応、先々心配なので、喫煙所の有無は調べてある。
ドゥーハ空港にもあるし、クルーズ船にもあるし、宿泊ホテルにもあるようだ。
念の為、携帯灰皿も持参している。

何しろ、18年振りの海外旅行である。
飛行機は原則乗らないので、勝手がよく判らない。
セキュリティ検査が厳しくなっていて、ライターの持ち込みだの、水分の持ち込みだのに、規制がある。
出国の手順も、すっかり忘れ果てているので、友人の後ろについて行く。

チェックインして、トランクを預ける。
手荷物検査を受けて、出国ゲートをくぐる。
まずは煙草を1カートン買う。
水も買って、搭乗まで待つ。

20時00分、QR807便にて成田を出発。
十時間後にドゥーハに到着予定。

離陸後一時間程して、機内食が出る。
日本語メニューがあって、クスクスか和食かが選択できる。
アルコール飲料もある。
ヘネシーソーダ割にしたかったが、意思疎通がうまくいかず、ヘネシーと水と氷を貰う。

座席の前の画面は、飛行状況を選択しておく。
とりあえず眠るが、寝心地は悪い。

事前に、自転車用の空気入れで、枕を膨らませて、手荷物にしていた。
当然なのだが、上空では、ぱんぱんになっている。
少し空気を抜いた。
これも当然だが、着陸したら、へにょっとなった。
ペットボトルも同様である。
面白い。
物理なのか、化学なのか、理系科目は苦手だが、こうして目の当たりにすると、実験のようで、面白い。

数時間後、朝食が出てくる。
メニューによると、洋食、和食、ワッフルもあるようだが、洋食を選択する。

暫くして、ドゥーハ空港に着陸。
現地時間に時計を合わせる。
その所為か、以降は時刻の感覚がずれてしまったようだ。
細かな時間は記憶に残っていないし、時間の経過にも、実感がなくなってしまった。

セキュリティ検査があり、双眼鏡を出し、ポシェットも外すが、警報が鳴る。
ポケットの中身を、ハンカチを含めて、全部出したのだが、やはり、警報が鳴る。
ベルトも外すのかと思っていたが、係りのハンサムなおにーさんがウィンクして、通してくれた。
危険人物には見えなかったからか?
それとも、間抜けな奴だからか??

ドゥーハ空港では、三時間半ほどの待ち合わせ時間があり、まずは喫煙所へ。
夜中の為か人も少ない。
トイレに行って、歯磨き、洗顔を済ませる。

トイレで歯磨きをしようとしたら、空港の職員らしき女性が、授乳所?のようなところに案内してくれた。
トイレは、ウォッシュレットではないが、シャワーのようなホース付きの蛇口がある。
・・・
使ってみたが、要領が悪かったせいか、水浸しになってしまった。

ほかにはすることもなく、成田で買った水がほとんどなくなっていたので、水を買おうとする。
売店を見つけて、EVIANの750CCボトルを買おうとすると。。。。
なんと!
$4も取られた!
多分、普通の地元?の水なら、安かったのだと思われる。

7時頃、ドゥーハ空港を出発、アテネへ。
早めに着くと言われていたが、予定時刻丁度の12時15分に、アテネ空港に到着。

入国審査を受けて、トランクを受け取り、ツアー一行(18名)が集合する。
のだが。。。。
何故か、一名足りない。
某N氏が出て来ていないそうだ。

いきなり、行方不明者?!
と驚く。
ツアー一行の中で、見知らぬ女性に連れ去られたなどと、憶測が飛び交う。

ツアー構成は、
六人のグループ(夫婦三組)、ご夫婦二組、女性二人組が私達も含めて三組、某N氏は男性一人旅で、ほかに女性一人旅のHさん。
で、合計18名。

暫し待ってから、現地の案内人?(ガイドではない)に連れられて、一行は昼食の為、アテネ市内のタベルナに向かう。
添乗員さんは気の毒に、行方不明者の捜索をする。

アテネ市内までは、バスで一時間程。
青い空、白い雲、山、オリーブの木
まずは、ギリシャの大地を車窓から眺める。
5月の欧州旅行は初めてなのだが、春らしく、花が咲いている。

14時半頃から、タベルナ(多分、プラカ地区)で昼食。
この日のガイドさん(女性、日本語を話す)が、飲物の説明をしてくれる。
カラフェの赤ワインを注文する。

食事の途中で、某N氏と添乗員さんが合流する。
無事、見つかり、一同、安心する。

さて、初めてのギリシャ料理
ドルマダキアは酸っぱくて、米が多い。
トルコで食べたのとは違う。
少々がっかりする。
フェタチーズの入ったサラダは、野菜に味があり、旨い。
ムサカは割と旨かった。少々量が多いが。
デザートもあった筈だが、記憶にない。

15時半過ぎくらいから、バスで、アテネ市内観光へ。
まずは、新アクロポリス博物館へ行く。

フリーズ、カリアティードなどを見る。
そして、パルテノン神殿の広さを想像して、空間を楽しむ。
さらに、アクロポリスを下から眺める。

イヤホンガイドがあるので、少々離れていても、ガイドさんの説明や、添乗員さんの指示が聞こえる。
昔は、こんなものはなかった。
(携帯も普及していなかった)
ので、初めての経験だが、便利。
少々重いのが欠点。

階下に戻って、トイレ休憩となる。
が、サンダル(を履く又は脱ぐ)のニケを見ていない、という人々がいて、大急ぎで、見に行く。

ミュージアムショップは、ちらっと見ただけ。
陳列されている商品を全部買い占めたいくらいだが、勿論、金がないので、何も買わない。

早々に、パルテノン神殿へ移動する。
ここでは、タブレットの貸与がある。

予想はしていたが、パルテノンの丘は、坂の傾斜と、階段がきつい。
よく滑る大理石でできているので、少々(かなり)足元が不安定になる。
その上に、ノルディック・ポール、タブレット、イヤホンガイド、の重装備が邪魔臭い。

プロピュライアを潜り、神殿を見ながら、タブレットを見る。
どちらも楽し過ぎて、時間が足りない。

三十分程の自由時間があったので、神殿を一周する。
ディオニソス劇場を上から眺め、神殿を見上げ、景色(アテネ市内)を見廻し、タブレットを覗き。。。
と、忙しい。

私の足では降りるのに時間が掛かってしまうので、早々に切り上げて、丘の下の入口まで降る。
とても、心残りだったが、致し方ない。
入口付近で、1ユーロの絵葉書を購入する。

ちなみに、入場チケットは、三日間だか、四日間だかが有効なのだが。
クルーズに出る私達の旅程では、アテネに戻って来ても、有効期間内に間に合わない。

バスの車窓からアテネ市内観光。
ゼウス神殿、シンタグマ広場などを眺める。
アテネで最も古いホテル(英国資本?)、バイロンの記念碑、教会(ギリシア正教会かどうか不明)
などをバスから眺める。

パナティナイコ・スタジアム=第1回アテネ・オリンピック会場では、バスを降りて、写真を撮る。
さらに、国会議事堂(シンタグマ広場)、アカデミア、アテネ大学などの写真を車窓から写す。

その後、バスは、アテネ市郊外へ。
この日の宿泊先メトロポリタンホテルへ移動する。
(シンタグマ広場から4.8km・ピレウス港から4km)

19時半過ぎ頃に、ホテルに到着し、チェックイン。
今夜の夕食は各自。

ホテルの鍵は、カード式で、それぞれに一枚ずつある。
便利だが、室内の電気を点けるには、カードを差し込む必要がある。
(つまり、必ず一人はカードを供出しなくてはならない)

友人は早速、近所のスーパーマーケットへ。
ほかにも希望者がいたようで、添乗員さんが付き添って行った。

私は屋上に行き、バーで、夕食を摂りながら、夕日を眺めることにする。

20時20分頃が日没時間の筈だが、山と雲に遮られて、入日そのものは確認できなかった。
夕焼けと、サッカースタジアムと思しき建物が、ライトアップされる夕景を眺めて、部屋に戻る。

バーでの代金は、20ユーロを払ったのか、15ユーロを払ったのか、レシートを貰った筈なのに、見つからない。
2ユーロの硬貨をお釣りに貰ったと思う。
手にした硬貨をじっと眺めてみるが、崩して貰うような語学力もなく、結局、チップを渡さずに、出てきてしまった。
期待されていたような気もするが。。。。

バーでは喫煙ができるが、客室内は禁煙。
エントランスの外に灰皿があるのは確認してある。
喫煙コーナーがあったのかも知れないが、どこなのかは判らなかった。

友人がレシートの単位が判らないと言うので、「EYPΩ」を解読する。
Eはイプシロンで、そのままE。
Yはユプシロン=U、PはローでR、Ωはオメガ、O。
という訳で、唯一、αβを憶えて役に立った例。
判読に時間が掛かり過ぎて、ほかでは役に立たなかったが。

翌日からはクルーズ船に乗船する。
なので、風呂に入って、目覚ましとスマホの時間をアテネに合わせて、充電をしておく。
多少の荷物の入れ替えをして、早々に就寝する。

翌朝(5/20)、6時前に起きて、屋上に行くが、残念ながら、施錠されている。
やむなく、日の出は諦め、階下のレストランへ、朝食に行く。

朝食は、ブッフェ方式。
ハム、ソーセージ、卵、チーズ、パンも豊富にある。
ギリシャの濃いヨーグルトはとても美味しい。
オリーブは酸味があり、好みの味ではないが、二切れずつとったトマトときゅうりが、思いがけず旨い。
パンもいろいろあって、旨い。
少なめにしようと思いながら、ついつい、大量に食べてしまう。

集合は8時50分なので、その前に、スーパーマーケットに水を買いに行く。
乾燥していて、埃っぽい所為か、大量に水を飲んでしまう。
別に、トイレが近くなるわけではないので、汗をかいているのだろう。
2リットルの水のボトルを2本(異なる銘柄)に、牛乳を1パック購入する。

さて、本日は、集合時間に無事全員が集合し、バスでピレウス港へ向かう。
港までは、10分程で到着する。

バスからクルーズ船のターミナルにトランクを移動するのが、少々厄介だったが、その後は部屋まで運んで貰える。

乗船手続開始を待つ間、ターミナルの売店で、石鹸とマグネットの土産物を5個購入する。
1個5ユーロなのだが、5個買うと、20ユーロになる。
発掘品の模造品など、どれもこれも欲しいのだが、際限がないので、何も買わないことにする。

9時半過ぎ頃、乗船手続きが始まる。
写真を撮り、ブルーカードなるものを作成し、クレジットカードを登録し、パスポートを預け、引換証を貰う。
その後はブルーカードで、乗下船、出入国もOK。
部屋の出入りも、ブルーカードでする。
室内の電気等は、カードを差し込むと点く方式。

セキュリティ検査は、今回、ポケットの中もあらいざらい出し、ベルトまで外してみた。
が、やはり、警報が鳴る。
日本人だからいいよ、という風なことを言われて、通して貰える。

乗船前に、記念写真を撮る。
船内に掲示されていたのだが、確認したのは大分後になってから。
しかも、高かったので、買わなかった。

部屋=キャビンは4階(デッキ)。
添乗員さんから、船内図のコピー等(日本語)を貰う。
部屋の引き出しには、立派なパンフレット(英語)が入っている。

キャビンXBは、ツインで、11.30平方メートル。
窓は四角い。
思ったよりも大きいし、よく見える。
潮で曇って、見え難くなったが、写真を撮るならともかく、肉眼なら別に問題ない。
クローゼット、化粧台、バスルームがある。

勿論、バスタブはない。
トイレと洗面所とシャワールームである。
立てば半畳と言うが、それより狭い。
シャワーを浴びると、洗面所が水浸しになる。
と言っても、備え付けのタオルで拭いておけば、乾燥してるので気にならない。
タオルも日に二度交換してくれる。
初日のタオル造形は、花。

化粧台には、ミネラルウォーターのボトルが置いてある。
が、有料なので、一度も使用せず。
青いタオルも、よく読まなかったが、プール用で、使用すると有料のようだったので、使用せず。
というか、結局、プールには行かなかったのだった。

クローゼットにはセーフティボックスがあり、有料と表示されている。
しかし、このツアーでは、旅行代金にセーフティボックスの料金も組み込まれている。
念の為、添乗員さんに確認してから、使用する。

テレビのモニターがあり、船の位置を示すチャンネルがある。
乗船後、添乗員さんに、船の位置はどこで判るのか、を教えて貰っておいた。

なお、WI-FIは有料とのことなので、スマホ機内モードのままにする。
のだが、今考えるに、写真を撮る度に、パケット通信が発生していたのかも。

セレスティアル・オリンピア号に乗船して、最初のイベントは、避難訓練
10時45分開始。
各部屋ごとに、指定の区域=避難ボートが定められている。
部屋に備え付けのライフジャケットを持参する。

ライフジャケットに、キャビンナンバーのシールが貼ってあるのだが、剥がれてしまっていたので、破片を持参する。
(点呼を取る人=オフィサー?が、シールを確認していた)

ボートドリル(避難訓練)は、十数分で終了。
その後、上部デッキなどを眺めて、部屋に戻る。

エレベータは9階までで、10階デッキ(屋外)に行くには、タラップを上がる。
眺望はいいが、吹きっ曝しなので、強風の時には、タラップを上がれなかった。
上がったとしても、前方に辿り着けない。
8階のデッキは船側(横)にあるのだが、多少の風除けになるので、どうしても上がれない時には、下がってみた。

船内は禁煙。
9階のプールの横に、硝子?で覆われたスモーキングエリアがある。
後で気づいたのだが、各階のデッキ部分に、所々設置されている木箱は、灰皿だった。

食事は船内で、各自自由に摂る。
船内新聞に、レストラン等の営業時間が記載されている。
Aegean restaurantとLeda buffetで喰っている限りは無料。
飲物も、コーヒー、紅茶等は無料。
毎日、夕方に、船内新聞が届く。
それも、日本語版がちゃんと届く。

船内新聞には、催し物の時間と場所などが記載されている。
エクスカーションツアーのコマーシャルもある。
天気は、いつも、おおよそ曇りと書かれていた。
日の出、日没時間も記載されている。
ドレスコードも記載されている。

催し物には、ギリシャ語会話とか、民族舞踊とか、楽しそうなものがいろいろあった。
のだが、参加している暇はなかった。
とても残念である。

最初の食事は全員で、と添乗員さんから指示があり、11時半にレセプション前に集合する。
全員そろって、4FのAegean restaurantへ。

添乗員さんと一緒の時には、席を窓際にして貰ったり、日本語メニューを貰ってくれたり、飲物の注文も伝えて貰える。
一定料金でのフリードリンクのサービスもあるのだが、キャビン単位でないと申し込めない、というので、諦める。
ボトルにすれば、チャージできて安い、と勧めてくれたが、毎日同じものを飲みたいとも限らないので、食事の都度、頼むことにする。

イカフェタチーズの前菜、グリルハーブライス添えの魚のグリル、グリークヨーグルトをオーダーする。
魚なので、白ワインのグラスを頼む。
レツィーナというワインのようだ。
ワインも、料理も、思ったよりも旨い。
ヨーグルトも濃厚で、大量。
とりあえず、満足する。

コーヒーを飲もうとしたら、添乗員さんが招集をかける。
日本語による船内説明が始まると言うので、コーヒーは諦めて、Muses loungeへ。
日本人クルーによる日本語の説明で、船内での注意事項、船内新聞について、各寄港地でのエクスカーションツアーについて、など。

室内に冷房が効き過ぎていて、早々に退散する。
分らないことがあっても、添乗員さんに聞けば、確認しておいて貰える。
とても楽。

とはいえ、既に14時。
葡萄酒色の海を眺め、エクスカーションツアーを検討したりしていると、16時過ぎになっていた。
Leda buffetにアフタヌーンティをしに行く。
昼にコーヒーを飲めなかったので、ここで補給する。

アフタヌーンティは、毎日、16時から17時なのだが、結局、この日だけしか利用しなかった。
サンドイッチも食べたかったのだが、遂に食べず仕舞い。
とても残念。

船内新聞によると、日の出06:11 日の入20:25 となっている。
この日の出の時刻、ずっと翌朝のだと思っていたが、もしかしたら、当日の時刻だったのかも知れない。

18時頃、ミコノス島に到着。
今回は、テンダーボートによる上陸。

テンダーボートにはチケットが必要なのだが、添乗員さんが必要分を入手してくれる。
それも楽~。
今回は、2番のチケット。

無論、エクスカーションツアーの参加者が先に下船する。
その後、個人で上陸する人が順番に下船する。
これが、2番である。
微妙だが…
特に、白人優先などの差別を受けたりしたとも感じなかった。

乗下船時には、ブルーカードのバーコードを読み取る。
テンダーボートからは、デロス観光の船が停船しているのが見える。
ロス島を見たいのだが、ボートの中からでは、よく判らない。

下船後、魚市場(の台)、ギリシア正教会、リトルヴェニス、風車などを観てから、自由散策となった。

船着場の傍の小さな教会は、聖ニコラウス教会だったか、どうか。
何しろ、この小さな島に、教会や礼拝堂が365もあるという。

教会の中に小さなイコンがあり、キャンドルが置いてあった。
某N氏がキャンドルを取り、火を点ける。
次に、同じツアーの別のおじさまも、キャンドルを手に取る。
「お金、入れるんですよ。」と、小さな入れ口を指し示した。
おじさまは金を払ってまでは点けたくなかったらしく、慌てて元に戻していた。

ミコノス島も坂道で、風車に至る道程で、すでに嫌になっていた。
ので、途中から海沿いに歩いて、船着場に戻る。
添乗員さん達はまた町に戻って行ったが、私は一人でテンダーボートに乗り込んだ。

小雨が降り始めている。
天気予報の解説通り、しとしと降る雨ではなく、一時雨である。
とはいえ、晴れ渡った空とは言い難い。

10階のデッキに上がり、デロス島と思しき島を撮り、双眼鏡で眺める。
風景を眺めるには精度がよすぎて、調整に苦労する。
結局、この重い双眼鏡は、持ち歩いていただけで、ほとんど使うことはなかった。

ロス島と思しき大小二つの島がある。
大きい方に建物が二つほどあるだけで、ほかには何もない。
人もいないようだ。
小さい方は、木も生えてないように見える。
アポロンの神域がここなのか、確信が持てない。
観光船が近くを遊覧している。

夕陽を撮りたいが、生憎、曇り(雨)で、日没も望めそうにない。
仕方なく、キャビンに戻る。

シャワーを浴びて着替えていると、友人も戻ってきたので、20時半頃、夕食に行く。
(Aegean restaurantへ)


5/21、朝5時半に起き出すが、今朝も曇り。
日の出は見られなかった。
仕方なく、6時に、Leda buffetに朝食に行く。

7時にクシャダシ到着予定なので、6時半にはクシャダシの町が見えてきていた。
クシャダシ港には着岸する。

エフェソス観光は、ツアーに組み込まれている。
集合は7時15分。
エクスカーションツアーの一つとして扱われているからなのか、割と早めに下船する。

バスで、エフェソスの遺跡に移動する。
現地ガイドはトルコ人(男)で、アンカラ大学で日本語を学び、日本人妻がいるなどと、立て板に水のように、滔々と喋っている。

遺跡に到着後、まずは、トイレ休憩から。
その間、猫の写真を撮る。
三十年前と違って、しゃがんで写真が撮れない。
ので、どうしても上から目線の写真になってしまう。

ヘラクレスの門、円形劇場、ニケのレリーフ、モザイク画、トイレ、図書館、娼館の前の足跡、アーケードの柱の跡、などなど。
三十年前にも来ているのだが、広くて、暑かった、というのと、トイレの跡の記憶しかない…。
確か、古代ローマのトイレに座って、皆で写真を撮った筈だが、今では柵があって、近寄ることができない。
(帰国後、昔の写真を確認したら、当時は柵はなく、座ることができた)

劇場で、ガイドさんが歌を唄ってくれた。
とてもよく響く。
意外と楽しい。
前回の旅行の時は、ガイドさんが上部に登って、手を叩いてくれた。
と思い出したが、ここだったかどうか、定かではない。
(円形劇場はあちこちにある)

モザイク画の上で、猫がごろごろする。
写したかったのだが、写し損ねた。
スマホを構えたら、きちんと座ってしまったのである。
どこの猫も、「何?」という風に、こちらを見る。
生憎、餌になるものを何も持っていない。

見学後、出口で、トイレ休憩があったので、煙草を吸う。
缶に水が入っているので、灰皿かと思っていたら。。。
犬用の水だ、と注意される。
ごめんよ、犬。

1$で絵葉書を購入。
写真2枚6ユーロ。
買うつもりはなかったのだが、クルーズ船にポストがあると聞いたので、絵葉書代りに送ろうと思った。
のではあるが、ぺらぺらすぎるので、結局、送るのを断念する。
サフラン(の偽物)6袋としおりを10ユーロで購入。
そう言えば、前に来た時にも、偽物のサフランを買ったんだったと、後で思い出す。
炒めてみても、サフラン色にはならない。
紅花か、雑草が混じっているのだろう。

十時前に観光が終了したので、アルテミス神殿跡と博物館に行ける!
と期待したのだが…
なんと!
バスは皮革工場へまっしぐら。。。

りんごのお茶を飲み、ファッションショーを見て、商品の展示場へ誘われる。
しかし、今回のツアー客は年配者が多いので、貧乏臭い我々は客とは思われなかったらしい。
商品を勧められることもなく、放置されていた。

時間が余ったので、店内をぐるっと一周して、外へ出る。
花が咲いていたので、庭の写真などを撮る。

再びバスで、クシャダシ港の市街に戻り、土産物屋の前で解散。
無論、ガイドさんの懇意の店と思われる。
それも慣習なのだから、批難をする気はない。
が、バーゲニングネゴシエーションは苦手なので、関わりたくない。

とりあえず、ピスタチオのアイスクリーム(1$)を食べる。
チャイセットとトルココーヒーセットを、じっと眺める。

前回の旅行で、チャイセット(安物)を買ってしまって、旅行中ずっと、お荷物になってしまった。
ということを思い出し、辛うじて、買うのは控えた。
残念ではあったが。。。

ブロックを一周して、レストランの横を通り抜けて、港に戻る。
漁船が停泊しているところを抜けようとしたが、柵がありそうなので、断念する。
少し戻って、Duty free shopを通り抜ける。

ショールのお店があるので、入ってみる。
メテオラ観光用に、大判のが欲しかったのだが、一桁高い(数万円)。
普通のサイズのショールを1枚購入する。
70ユーロを60ユーロに値切ったが、それ以上は押し切られた。
カシミヤと言っていたが、定かではない。

クルーズ船まで戻って、乗船しようとすると、通関がある。
前のご夫妻は、皮革製品を購入されたらしく、袋の中身を見せている。
私も見せるのかと思ったら。。。
あんたはいいよ、と通された。

革製品に、Very goodとか言っていたから、見たかっただけなのか?
な訳ないよなあ。
人畜無害に見えるんだろうか?
それとも、貧乏に見えただけ、か??

出航まで間があるので、シャワーを浴びる。
タオルはブタに造形されている。
水着は持参しているが、風が冷たく、プールに入りたい気分にはなれない。

13時頃、出港。
Aegean restaurantに昼食に行く。
食事中に、最もトルコ本土に近い地点を通過、との放送が入るが。。。
喰うのが優先で、確認しなかった。

が、食後、上部デッキに行くと。
タグボートが伴走しながら、狭い海峡を通っていた。
15時半頃、無事通過したのか、タグボートは去っていった。

17時15分、パトモスに到着。
自由散策なので、エクスカーションツアーでなく、個別に観光に行くことにする。
希望者が組になって、タクシーで、黙示録の洞窟、聖ヨハネ修道院へ行く。
テンダーボートで上陸し、添乗員さんがタクシーの交渉をしてくれる。

1台で30ユーロ、洞窟が30分、修道院が1時間、各行程は5分、10分程度。
この意味が判明するのは、後になってから。

黙示録の洞窟に着くと、運転手は、時計を指し示して、
Fifty-five minutes(6時55分のことらしい)、
a half an hour(30分後らしい)、
と、まくし立てて、私達を降ろした。

よく判らないながら、とりあえず、洞窟へ行く。
入場料は2ユーロ。
写真撮影は禁止。
同行のご夫妻も、友人も、洞窟には興味がないらしく、さっさと降りて、さっさと出て行く。
洞窟内どころか、周囲の景色も眺めず、さっさと登って行く。

もう少しゆっくりしようよ、と思うのだが、タクシーを待たせているからと思い直す。
入口で、ガイドブック(6ユーロ)を買っただけで、駐車スペースへ戻る。
ギリシャ語の黙示録が欲しかったのだが、後で見たら、観光案内だった)

ところが!
タクシーがいない!

呆然と、というか、文句を言いながら、待っていると、・・・
予告通り、18時55分に迎えに来た。

どうやら、チャーターではなく、ピストン輸送をしているらしい。
それなら、30分かけてゆっくり見たのに、と残念に思っているのは私だけ。
友人とご夫妻は、猛烈にまくし立てている。

ヨハネ修道院へ向かうが、修道院のかなり手前で降ろされる。
そこから、ドラクエの世界のような、白くて細い道を辿って行く。
行先が判らないのは私達だけでなく、ほかの旅行者も迷いながら、歩いている。
「I have no idea. But this way. I think.」
と言う女性(男女の二人組)について行くと、、、、
道を間違っていた。

困っていると、東洋人風のグループが、町の人を見つけて、道を訊いている。
彼等についていくことにする。
数分後、無事、辿り着く。

RPG風で面白かったと言えば、面白かった。
同行者も何故かこの展開に満足したようだ。

修道院入場料は4ユーロ。
1時間は長過ぎると思っていたのだが、見応えがある。
フレスコ画や、イコン、写本、式服?などの展示品も、素晴らしい。
特に、ここからの景色は素晴らしいのだが…。

指定時間が迫ったので、修道院から出る。
どこに行くべきかと迷っていると、、、、
タクシーの運転手に呼び止められた。
無論、料金はまだ払っていないのだから、鳥はぐれまいとする運転手の対応は、当然だろう。

船着場に戻って、友人は街へ。
私はテンダーボートでクルーズ船に戻る。

日没は20時20分なので、急いで、上部デッキに行く。
待ち構えるが、、、、
今日も、曇り空で、雲が厚くて、日没を確認できず。

キャビンに戻って、シャワーを浴びる。
この日のタオル造形はゾウ。

21時、パトモス出航。
友人が戻って来るのを待って、Aegean restaurantへ、食事に行く。
一応、今夜はグリークナイト。
ギリシャ国旗の青と白を身に着ける)

翌朝(5/22)、5時前に目が覚める。
船内新聞によると、日の出が6時少し前の筈なので、5時過ぎに上部デッキに行く。

まだ真っ暗で月が出ている。
十四夜くらい。
次第に空が明るくなり。。。
6時には東の空に朝焼けが見えてくる。
が、陸地がある為か、日の出はまだのようだ。

Leda buffetに朝食に行き、船尾の窓側の席に陣取る。
6時15分頃、日の出。
窓越しなので、不鮮明だが、念願の日の出を写す。

7時前にはイラクリオンに入港。
山が三つあって、どれがイデの山なのか、ディクテ山なのか、判らない。
一番高い山と思われる右端の山の山頂には、雲がかかっている。

クノッソス宮殿跡の観光は、ツアーに組み込まれている。
7時半に集合、下船する。
イラクリオンでは、クルーズ船は接岸している)

バスで移動する。
ギリシャ人(女)ガイドさんが、英語で説明する。
それを、添乗員さんが訳してくれる。

サー・エヴァンスによるアミューズメント、との評判はあるが、それはそれで楽しい。
フレスコ画は全て複製。
ガイドさんは、考古学博物館に行かないからと、カタログの写真を見せてくれながら、説明してくれる。

博物館が見学できないのは、とても残念なので、イラクリオン市内観光はパスして、考古学博物館に行きたいと提案してみる。
博物館の場所がいまいちよく判っていなかったが、バスの駐車場のすぐ隣だったので、一時間(10時から11時)の見学時間を得る。

博物館見学希望者は、結局、Hさんと私の二人だけだった。
友人は買いたいものがある、と、市内散策の方に出掛けて行った。

入館料10ユーロ。
案内図を貰い、Ⅰから年代順に展示されていると説明される。
写真撮影は不可なのかと思ったら、実はOK(フラッシュ禁止)。
但し、幾つか撮影禁止の展示物がある、という仕組みだった。

展示品はどれも素晴らしい。
金細工、土器、印章などなど、古代のものとは思えない。
おままごとセットのような土器がある。
…感動といういうより、とても欲しい、と思った。
モダンな柄のコーヒーカップのような土器がある。
それも欲しい。

巨大な鉄なべの写真が撮りたかったが、人がいたので、後回しにしたら、時間切れで撮り損ねる。
印章なども後で撮りに戻ろうと思っていたのだが…。
慌てて戻ったので、これも忘れてしまった。

ファイストスの円盤を、ちらっと見る。
ダブルアックス、蛸の絵の壺、海豚の絵の壺、梟の眼のアテナ女神像(※蛇を持つ女性像が正しい?)の写真は撮った。

二階にも展示品が続くのだが、残念ながら時間がなく、ざっと通り過ぎただけ。
ついつい立ち止まってしまうので、どうしても、時間が押してしまう。
カタログが欲しかったのだが、それを探す時間もなくなってしまった。
というよりも、ここには一週間通い詰めても飽きないと思う。
ガイドさんに、最後に(本当に拙い英語で)お礼を言うと、
また来て下さいね、という趣旨の返事が返ってきた。
思わず、I willと答える。

本日のタオル造形は、ペンギン。
上部デッキの先頭から、12時の出航を眺める。
定時出港なのか定かではないが、12時ちょっと過ぎに、結索が巻き上げられ始める。
船腹に移動すると、横に出っ張ったデッキで、オフィサーが指示を出している。
キャプテンなのか、パイロットなのかどうかは不明。

その後、Aegean restaurantで昼食。
昼に下船説明会というのがあるのだが、添乗員さんだけが聞きに行って、後で伝えてくれる。
毎日、添乗員さんが予定表や地図をきちんと渡してくれる。
乗船しているかどうかも、必ず、電話が入るらしい。
(私は受けたことがないが)
三十年前の海外旅行(安いツアー)とは、格段に異なる。

15時半から、アゴラショップのサンダル造りを見物。
現代風で、飾りを付加するごとに加算される、という仕組みなので、興味を失う。
サンダルは欲しかったのだが、結局、入手できずに終わってしまった。

16時半、サントリーニ島に到着。
サントリーニのエクスカーションツアーには、アクロティリ遺跡見物ツアーや、カルデラツアーの魅力的なものがあり、とても迷った。
のだが、結局、ロバも捨てがたく、ロバに乗って市街に登ることにする。

上陸はテンダーボート。
エクスカーションツアーの場合と、自由散策では、上陸地点が異なる。
風が強く、波が高い為、テンダーボートでの上陸が遅延する。
ボートの乗船中も、かなり揺れ、波しぶきが降りかかる。
風が強くて寒いが、とても楽しい。
ジェットコースター気分で、船着場まで渡る。

結局、上陸できたのは17時過ぎで、すぐにドンキータクシーを目指す。
代金は5ユーロ。
片道である。
往復ロバでもいいのだが、ロープウェイにも乗りたい。

さて、ロバに乗るのを、とても楽しみにしていたのだが。。。

頭目のロバは、私が気に入らなかったのか、素通りする。
或いは、ロバ遣いのおっちゃんの指示だったのか、不明である。
乗ってみると、まず、鐙に足が届かない。
何故か、片足が届かないまま、放置される。
ほかの人には、鐙を調整していたようなのだが…?
仕方がないので、自力で足を入れる。
が、ロバが歩き出すと、結構揺れるので、すぐに、両足ともにはずれてしまった。
惨状を訴えたいが、周囲に誰もいない。
ロバ遣いのおっちゃんも乗場にいるだけで、山道を登る時についていてくれる訳ではないらしい。
・・・・
後は為すがまま、ロバに揺られるしかない。

ロバは道の端から端まで、ぶらぶらと歩いて行く。
前のロバを追い越そうとするが、先行のロバに邪魔をされる。
邪魔をされると機嫌が悪くなるのかというと、そうでもないらしい。
道端の草を食んだりして、マイペースで登って行く。
石垣やほかのロバにすれすれに歩く。
足を挟まれるのは嫌なので、こっち行こうよ、などと言ってみる。
通じないとは思うが、ロバにいろいろ(日本語で)話し掛けてみる。

道はジグザグに斜面を登るようになっている。
ロバの糞が落ちている。
草の臭いや、埃と入り混じっていて、お世辞にも香しい匂いとは言えない。
クルーズ船も、添乗員さんも、「お勧めしません」と言う理由が納得できる。
特に、日本人は嫌だろう。
友人は全く気にしていなかったが。

景色をのんびり眺める筈だったのだが。
ロバが揺れるので、あまり周囲に目を向ける余裕がない。
両足がぶらぶらしているので、片手を離して写真を撮るなど、とんでもない。

途中で、友人のロバが走り出して、追い越して行った。
ロバにも序列があるのか、それとも競争心なのか??
ともあれ、友人はとても満足したようだ。

頂上までロバかと思っていたのに、幾分下で降ろされる。
後は、自力で階段を上がらなければならない。
頂上の通りに出た時点で、友人は、考古学博物館やらスーパーマーケットやらの散策に出掛ける。
私は真直ぐ、ロープウェイの乗り場に向かう。

白くて、細い道が続く。
傾斜があり、僅かだが、道も曲がりくねっている。
延々と、土産物屋や飲食店が軒先を連ねている。
ロープウェイ乗り場は、ドイツ人らしき団体旅行客が並んでいて、混んでいた。
ほかのクルーズ船が停泊している関係で、混み合っているようだ。
少し遣り過ごせば、空くだろうと、すぐそばのカフェに入る。

グリークコーヒーをノーシュガーで注文する。
日没まで間がある所為か、客もいない。
強風が吹きつけてくるので、カップの下に敷いてあった紙ナプキンが飛んでいってしまう。
断崖絶壁を、白い紙ナプキンが飛んでいくのは、なかなかスリリングな光景だった。

30分弱時間をつぶしていたが、ロープウェイ待ちの列は長蛇になっただけで、減りそうにもない。
夕食時には減るだろうが、それまで待てない。
やむなく、列に参加することにする。

グリークコーヒーは3ユーロ。
チップを少々置く。
金額がよく把握できないので、店のおじさんに見せる。
満足したようなので、「ハリカリストー」と言う。
「パラカロ!」と返ってくる。
ん?と思って、振り返ると、おじさんが、どういたしましての意味だよ、と教えてくれる。

チケットを買おうと思って、うろうろしていると、別のツアーのガイドさんらしき人が声を掛けてくれた。
登った時のチケットで降りられると説明してくれる。
が、私はドンキーで登って来たと答える。
ドンキーで降りればと言われたが、私はロープウェイにも乗りたい。
それじゃ、後ろに並んで。
でも、チケットが欲しい。
乗る時に、係員が売ってくれるのよ。
という風な会話を交わして(多分)、列の後ろにつく。

列は長蛇になっていて、ちょっと奥の広場の辺が最後尾になっている。
中央に井戸のようなものがある。
ジプシー(じゃないかも知れないが)風の少年が楽器を演奏している。
歌も歌っているが、興味がないので、無視する。
(別に近寄ってきたりはしなかった)

待っている間にも、続々と、ドイツ人風観光客が増えていく。
出航時間が迫っているのか、添乗員か、ガイドのような人が、船名で、旅行者を呼び出している。

少しすると、友人が通りかかったので、呼び止める。
ロープウェイが混んでるから、気をつけて、と言って置く。
が、彼女が戻る頃には、列はなくなっていたらしい。
その代わり、出港した船の引き波で、テンダーボートが進めなくなり、クルーズ船の方が移動したらしい。

さて、その後も、ひたすら待つ。
土産物屋の前などを、ゆるゆると進む。
それでも、待ち時間は三十分程。
途中で、ロバ達が通るのを見かけた。
後で聞いたところによると、下りのロバの乗り場は、ロープウェイのすぐそばにあったらしい。

その先の履物屋さんの商品の下に、黒猫を見つける。
写真を撮ったら、ものすごい勢いで道を横切り、どこかへ走り去って行った。

ロープウェイは5ユーロ。
僅か数分程。
歩いて下りても、三十分くらいだったかも知れない。
それでも、景色を眺めながら、降って行くのは、結構、楽しい。

船着場は、ロープウェイを降りてすぐそばだった。
が、どのテンダーボートだか不明(判別がつかない)なので、とりあえず、ブルーカードを見せる。
あっちだと教えてくれるが、テンダーボートの姿はない。

日本人クルーのおねえさんが声をかけてくる。
波が高くて、遅れていると言う。
それなら、トイレに行こうと思って、場所を聞くと、ロープウェイ乗り場まで戻るようだと言う。
それ程遠い訳でもないので、そこまで戻ろうとすると、すぐそばのカフェでも借りられると言う。
借りるのはどうも、と、やはり戻ろうとすると、代わりにトイレを借りてくれた。
・・・
しかし。
うっかり、紙を流してしまう。
水を流したのに、紙が残っている。
すっぽんで、取ろうとすると、・・・、
粉々になってしまった。
再度流して、誤魔化しおく。

逃げるように店から、出る。
丁度、テンダーボートが着いたので、乗り込む。
行きよりも、更に揺れる。
このボートは、周囲を囲ってあるので、波しぶきはかからない。
ジェットコースター気分を楽しむ。
船腹に付けるのにも、波が大きく、苦労している。
私の時は、船腹から離れてしまったので、暫し待たされる。
下に下がって、とか言われたけれど、・・・。
捉まるものがないのだが。。。

キャビンに戻ったら、すでに19時半過ぎ。
タオル造形は、ザリガニ(海老?)。
ロバ臭い気がする。
(実は、海水が掛かって、磯臭かった)
急いでシャワーを浴びて、日没を見に行く。

デッキに出るが、風が強くて、前に進めない。
船が揺れていて、まっすぐ立っていられない。
夕日は島に落ちる筈だが、雲が厚い。
少しだけ夕焼けになるが、結局、日の入は見られなかった。

風が強いし、船が揺れる。
何となく船が移動している気がするのは、実は気の所為ではなかったと、後で判明する。
とりあえず、キャビンに戻る。

バスルームの扉を開けて、トランクを整理していると。
報知器が鳴り出す。
喧しいので、外に出ようとすると、クルー(若い女性)が聞きに来た。
どうしました?
と言われても、ねえ。
I don’t know.と返事をする。
別のスタッフを連れて来て、報知器を調べる。
お湯でシャワーを浴びたから、湯気で鳴ったのだと結論付けられる。

シャワーを浴びる度に、扉は開け放っていたから、そんな筈はないのだが・・・。
日本人なので、アイムソーリー、と言っておく。
ついでに、扉を閉めながら、日本語で、はいはい、扉を閉めるんですね、と言っておく。
更に、別のスタッフが点検に来て、落着?

ちなみに、私に呼びかける時は、マーム又はマダムがつく。
別に、若く見られたいわけじゃないし、英語で言い直すこともできないし、面倒だから、ほっておいた。
が、奥さん、とか、おばちゃん、と言われているわけだ。
日本語だと、腹立つなあ。

21時過ぎ、友人が戻って来て、パスポートは受け取ったと言う。
ので、私も受け取りに行く。(下船準備の為)
テンダーボートの往来が遅れていて、エクスカーションツアーに行った人達も、まだ戻っていないらしい。

Aegean restaurantへ夕食に行く。
友人お勧めのカラマリ(イカフライ)を食べる。
まあまあいけるが、幾つも食べたい程ではない。
ちなみに、前菜の時はフライが2つだったが、今回は主菜なので、4~5個(もっと多かったか?)あった。
アイスクリームは、バニラ、ストロベリー、チョコレートの三色。
どれも、旨かった。

最後なので、最上階(デッキ12)のバーに行ってみる。
迷路のような階段を辿って、ラウンジに到達する。
が、誰もいなくて、とても寒い。
入るのはやめにする。

翌朝、下船なので、トランクを12時までに出しておく。

夕食の後だったか、昼食の後だったか、一応、免税店を見て回った。
最終日なので、セールをしている。
欲しいものがいっぱいあり過ぎて、結局、何も買わなかった。

朝(5/23)、4時半に目が覚める。
まずは、扉の下から届けられていたクレジットカードの精算書をチェックする。
船内新聞がなかったが、5時前にデッキ上部に行って見る。
スニオン岬が見える筈(=アッティカ半島の南端)なのだが、既に通過した後のようだ。

右舷に、町灯りが続いているのが見える。
左前方がサラミス島だったかも知れないが、その時は、そんなことは思い出しもしなかった。
とりあえず、月を写す。
多分、満月。
強風が吹きつけているので、いったん、キャビンに戻る。

下船時の朝食は5時半から。
5時半少し前に、Leda buffetへ朝食に行く。
朝食を食べ終わって、デッキに出ると、丁度、日が昇り始める。
6時18分頃。
漸く、日の出を撮る。

7時に、レセプション前に集合。
名残惜しいが、オリンピア号を下船して、バスでメテオラに向かう。

メテオラまでは6時間。
二回休憩する。
20分間と40分間。
乗客の為ではなく、長距離ドライバーの為の規定のようだ。

エウボイア島を眺めながら、ラミアを抜けて、走って行く。
海沿いの道から、平地、山へと辿って行く。
険しい山の中に、広大な盆地が拡がっているという印象。
結構急な山道で、九十九折れのようになっている。
写真を写したくても、間に合わない。

頂上付近で、眼下に拡がったのは、テッサリアだったか。
オリンポスの山が見えるかと思っていたが、よく判らない。
翌日、添乗員さんに確認したが、道が違うというような話だった。

休憩の時に、コーヒーを飲む。
グリークコーヒーと言ったのに、普通のテイクアウト用のコーヒーが出た。
確か、3ユーロ。

次の休憩所では、グリークコーヒーと言っても通じず、カフェグレコと言ったら、通じた。(何語だ?) 
ノーシュガー(英語)にして貰う。
2.5ユーロ。

ここでだったか、記憶が定かでないが。
支払の為に小銭を並べていたら、チップと思われたのか、会計のおねーさんに全部かっさらわれた。
ちょっと悲しい…。

外の席が、喫煙席。
近所のおじさんらしき人がゆっくりとコーヒーを飲んでいる。
グリークコーヒーは少ししか入っていないので、こちらはすぐに飲み終わってしまう。
おじさんはまだコーヒーを楽しんでいる。

ラミアの町の近く?で、友人が、テルモピュライはこの辺だと騒ぎ始める。
明日だよと言ったのに、納得しないで、添乗員さんに聞きに行く。
暫くして、添乗員さんが知らせに来る。
結局、明日通るらしい。

13時半頃、カランバカに到着。
昼食のタベルナへ。
チョイスメニューで、既に、鱒を選択している。
煮た野菜の前菜、鱒の塩(オリーブオイル?)焼き、クレームブリュレ
白ワインを頼む。

3時過ぎくらいから、メテオラ観光へ。
英語でのガイド(女性ガイドさん)。
添乗員さんが通訳する。
まずは、ヴァルラーム修道院へ。
100段ほどの階段を登る。
手すりがあるので、少しは楽。
特に下りは、手すりがないと、かなり怖い。

修道院の入り口で、ショールを腰に巻く。
踝までの長さはないが、長袖、長ズボンで、手と顔だけしか出していないので、OKだったのか?
下手に巻いていて、ずり落ちかけているので、同行の人が直してくれる。
しかし、その後も、拝観中にずり落ちて、直したりしていたので、かなり、はしたない行為だったと反省する。

昔の手巻き式の昇降機を見るが、怖くて、下を覗けない。
でっかい葡萄酒樽や鍋などの道具が楽しい。
フレスコ画も、ワンパターンかと思っていが、さにあらず、金箔や色が美しく、楽しめる。
景色は確かに素晴らしい。
もう閉館だからと、観光客を帰していたが、添乗員さん(又はガイドさん?)が、10分間だけと交渉してくれた。
展望台のようなところへ、出して貰い、眺望を眺める。

階段を降り、入り口付近の土産物屋で、マグネットを3枚購入(3ユーロ)。
イコンが欲しいが、高くて買えない。

バスで少し移動し、メガロメテオロン修道院へ。
まず、階段を降る。
橋のようなものを渡って、その倍の階段を登る。
一気には登り切れない。
途中にベンチがあったりするので、一気に登れない人は多いのだろう。
ここも手すりがあるので、助かった。

礼拝堂に辿り着くと、みんなが帽子を脱いでいる。
聞き流したが、ここでは、入る前に、男女ともに帽子を脱ぐ、と言っていたそうな。
ここの壁や丸天井のフレスコ画が素晴らしい。
最後の審判や、聖人の話や、イエスの生涯など、いろいろな物語がある。
写真の撮影は禁止なので、少々残念。

ヴァルラーム修道院が16時まで、メガロメテオロン修道院が17時まで。
なので、少々駆け足の見学だった。

18時頃、ホテル(ファミッシ・エデン)に到着する。
部屋は二階。
ここのルームキーは、普通の立派な鍵。
部屋は広く、各室バルコニーが付いている。
バルコニーには、灰皿も置いてある。
室内には、バスタブもある。
湯沸かしとお茶、コーヒーなども置いてある。

夕食は19時からなので、時間の余裕がある。
近いという話なので、友人と連れ立ってスーパーマーケットに行く。

歩き出してすぐに、散歩中の人(観光客?)と出会ったので、道を訊く。
友人は、何故か、駅への道を訊いていた。
しかも、線路に辿り着くまで、その人は付き添ってくれた。
そこまではいいのだが・・・
線路を辿って行けども、駅に辿り着かない。

十数分後、漸く駅に着き、写真を撮る。
駅には人気もなく、電車もない。
この後、街中まで、また数分。
再び道を訊いて、漸くスーパーマーケットに辿り着く。
友人は時間がないから、ホテルに戻って、後でまた来る、と言う。
が、私はそんなことはしたくない。
ので、急いで、500mlのペットボトルを購入する。
実は、スーパーマーケットは二つあり、一つはホテルにとても近いらしいと、後で判明する。

19時ぎりぎりにホテルに到着する。
着替えたりする暇もないので、そのままレストランへ行く。
せめて、顔だけでも洗いたいので、添乗員さんにトイレの場所を聞いて貰う。
生憎、地下だったが、すぐに見つかる。
節電の為か、電気が消えていて、少々戸惑う。

メニューは、豆のスープ(塩味の汁粉のような味)、サラダ、ケフテデス(ミートボール)、デザート。
グラスの赤ワインを注文する。
酸味があると不評だったが、ばらの香りがして、割とうまい。
ミートボールも下半分が焦げている風で、不評のようだ。
私は美味しく頂いたが。

食後にグリークコーヒーを頼んで貰う。
添乗員さんが運んで来てくれる。
甘さを指定しなかったので、あっま~い。
テラスで、一服しながら、飲む。
グラスワインとグリークコーヒーで、7ユーロ。

日没時間(推定06:40頃)が迫ってきたので、部屋に戻る。
まずはバルコニーに出る。
方角的に山に落ちる。
のだが、見えなかった・・・。
山が赤くなるのを期待していたが、それも叶わず。

ホテルの庭には、メテオラのミニチュアが配置されているらしく、観光客とガイドらしき一行が通る。
暗くなると、ライトアップされていく。
鳥が飛んでくる。(何の鳥かは不明)
しばしの間、岩の上に留まっていた。

友人がスーパーマーケットに行っている間に、風呂に入る。
久々のバスタブなので、バスソルトを入れて、ゆっくり浸かろうと思ったのだが。。。
滑り止めのゴムが不快で、あまり楽しくない。
外しておけばよかった、と後悔する。

持ち金が尽きかけて来たので、銀行で引き出そうかと思ったのだが。
友人が、余ると言うので、50ユーロを買い取る。
(一部残金は後日返済予定)

WI-FI無料と聞いたので、写真をアップロードしようとする。
しかし、なかなか接続しない。
数枚をアップロードしただけで、諦める。
バス(Andy tours)の中も、WI-FI無料と言っていたが、デルフィではほとんどつながらなかった。
アテネ市内に戻ってからは、接続していたようだ。


翌朝(5/24)も、4時半頃に目覚める。
とりあえず、湯を沸かして、インスタントコーヒーを入れる。
6時頃から、散策に行く。
日の出を期待したのだが、山と雲とで確認できず。

仕方なく、ホテルの周囲を散策する。
ホテルのスタッフなのか、早朝から、プール(※屋外である)で泳いでいる女性がいる。
目が合ったら、向こうも笑っていた。

礼拝堂は二つある。
一つを外から眺めてみて、一つは上の道を登って、見下ろしてみる。
特に景色はよくない。
礼拝堂の中にイコンがあると、友人が言っていたが、確認しなかった。
花が咲いていて、香りがする。
ミツバチがぶんぶんいいながら飛んでいる。

部屋に戻って、7時から朝食に行く。
ブッフェ形式で、ハム、卵、チーズ、ヨーグルト、野菜など。
特にメニューは代わり映えしないのだが、ここの朝食が一番おいしかったと思う。

集合は8時半。
デルフィに向かう。
休憩は1回。
その後、11時15分頃に、途中のテルモピュライで、写真を撮る為の休憩を入れてくれた。

レオニダス王の像は、スリーハンドレッドに準じた姿のようだ。
ナショジオか、ヒストリーチャンネルで観た、スパルタの兵士は、鎧兜の重装だったと記憶しているが・・・。
なので、像は遠目で観て写しただけで、周辺をぐるっと一周してみる。
テルモピュライは既に堆積が進み、海岸線ではなくなっている。
山が見えるが、何の山なのか不明。
オリンポスの山も確認できなかったし、パルナッソスの山も確認できなかった。
残念。

バスは山道を登って行く。
海が見えてくる。
ウィキペディアによると、コリンティアコス湾のようだ。
海に近いという地理的条件は必須だったと思われる。
ちなみに、デルフィはパルナッソス山の中腹にあるそうな。

デルフィは一方通行で、バスは一度、町を通り過ぎてから、折り返して来る。
12時半頃デルフィに到着。
タベルナで昼食。
今日は、ステファド(トマトシチュー風の煮込み。玉ねぎと肉。甘めの味)で、前菜がサラダで、デザート(だったと思う)。
赤ワインのカラフェを頼む。
(5ユーロ。同行の人とシェアする)

食後、十分程の自由時間になる。
友人は、町に行くと言って、階段を降りて行く。
十分だよ、と声を掛けたと思うが、友人は理解していなかったようだ。
指定時間に戻って来ない。
添乗員さんに、
「私の相棒が戻ってないです」
と告げる。
後のことは、添乗員さんが心配してくれる。
気楽で、とても助かる~。

どうやら、友人は1時間10分と勘違いしていたらしい。
一方通行の道をバスが一巡している間に、拾い上げて貰えた。

デルフィは、日本語のガイド(女性のガイドさん)。
まず、デルフィ考古学博物館へ行く。
スフィンクスレリーフが展示されている。
孝行息子の像(ヘロドトスが記述している)を見る。
オンファロス(世界のへそ)も、実物はここに展示されている。
名高い御者の像(青銅)、アンティノスの像(ハドリアヌス帝時代)、などなど。

門前町のように、参拝者の為に、アゴラがあって、宿泊施設もあったという。
神託を受けた裕福な人々の寄進が、いろいろある(あった?)。

貧しい人々は、デルフィまでやって来て、おみくじのようなものを引いて帰る。
神託を受けられるのは、裕福な人だけ。
(と何かで読んだ)

ミュージアムショップの前で、トイレ休憩をする。
猫を写して、一服する。
そこから、アポロン神殿へ。
思っていたよりも、急斜面で、登り難い。
神託所まで行って、自由時間になる。
行きたい人は、更に上部の、円形競技場までどうぞ、とガイドさんは言う。
私は登れないので、ゆっくりと景色を眺めながら、降ることにする。
添乗員さんが心配しているので、競技場を思い描いて、下に降りて行きます、と言って置いた。

ゆっくり降りたので、結局、上に行った一部の人に追い越される。
集合場所は、ミュージアムショップの前の休憩所。
日本語のガイドブックを4ユーロで購入する。
多国語と違って、薄っぺらい。
英語のは8ユーロ。
バスで、Hさんに見せて貰ったが、確かに、英語版の方が見応えがある。
ちょっと惜しかったが、まあ、しょうがない。

16時頃、バスでアテネに向かう。
休憩1回。

19時頃、ティタニアホテルに到着する。
夕食はオリーブガーデン(屋上)で、20時から。

トランクが届いていなかったが、石鹸と下着の着替えを手荷物にしてある。
ので、先にシャワーを浴びる。
この日の夕食はレストランなので、おしゃれが必要と言われていた。
が、面倒なので、用意したのはチュニックだけ。
クシャダスで入手したショールを掛ける。
サンダルは買えなかったので、日本から持参した偽クロックス・・・

メニューは、前菜、サラダ(パン入り)、チキンの焼いたもの、デザート(チョコレートケーキ)、コーヒー(が出た筈??)。
パンもいろいろな種類があって、いろいろ食べたい!
のだが、何しろ食事の量が多いので、味見程度の留める。
食前に、スコッチの炭酸割を頼んで貰う。
添乗員さんが同席なので、オーダーしてくれる。
高くないウィスキーと、頼んでおく。
チキンの前あたりで、グラス赤ワインを頼む。
合計14ユーロで、クレジットカードで払う。

チキンは固くて不評だったが、実は、私は、鳥は固いのが好きなのだ。
実に旨かった。
しかし、量が多過ぎて、残念ながら、残した。
チョコレートケーキも同様。
半分まではいいが、それ以上は甘過ぎる。

食事を始めた時は、青空で、リュカビトスの丘も、パルテノンの丘もよく見えた。
三十分後には、日が沈み、ライトアップされた夜景に変わる。
漸く、念願の入日を撮影。

トランクを早々に片付けたのだが、持参して来た地図のコピーやノートをしまい込んでしまった。
スマホ機内モードを解除したからいいや、と思っていたのだが。
後で、失敗だったと気づく。


翌朝(5/25)、5時半に目覚め、屋上へ行く。
先客あり。
ピレウス港に停泊中の客船を指し示す。
乗って来たのか(※rideを使ってしまったが、通じたようだ)と聞くと、コリントスから来たと言っていた。
が、細かい会話は通じない。
コリントスも、コーランとか聞こえたので、聞き返すと、持参の本を開いて、単語を見せてくれた。
日本語では、コリントだよ、と言ってみる。
カセットレコーダを持参して、音楽をかけて、写真を撮ったりしている。
神学生とかなのか????

朝日の昇る時間になったので、リュカビトスの丘の方に移る。
サンライジング!
と言ったら、通じたようだ。
彼もカメラを構えて、写真を撮る。
間もなく、友人もやって来たので、朝食に行くことにする。
立ち去り際に、「Have a nice day!」と言ってみる。
「You, too.」と返ってきた。

最終日は、16時まで自由行動。
アテネ考古学博物館に行き、タクシーとロープウェイで、リュカビトスの丘に行き、昼食。
ロープウェイで降りて、タクシーで古代アゴラへ移動、という予定を立てていた。

考古学博物館は、6名プラス某N氏で移動する。
N氏は個人行動の筈だが、何故か、つかず離れずついて来る。
少々道を間違うが、無事に到着する。
入場料10ユーロ。
荷物を預け、10時半に入口で待ち合わせる。
友人はとっとと入って行き、某N氏は基本的に別行動。

コレーやクーロスなど、アルカイック期の像は、趣味じゃないと思っていたが。
やはり、実像は素晴らしい。

ポセイドン(或いはゼウス)神像も、とても素晴らしい。
前後左右から写真を撮ってみる。
特に、後姿がいい。

館内を少々迷いながら、見学を続ける。
パンクラティオンの図、
犬と猫の喧嘩のレリーフ
騎乗の少年、
アテナ神像、
アルテミス神像、
などなどを観る。

アウグストゥスの像があったので、ついでなので、ローマ時代のものだが、写真を撮っておく。
その横にあったバッカス神像があまりに美しいので、これも撮る。

見るべきものは尽きないが、10時頃に、カフェで一休みする。
その前に、某N氏を入口まで送り出した。
「おれは、帰れるけどさあ、あんた達は、帰れる?」
などと抜かすので、
「私達は大丈夫です。」
と、すげなく答えて、追い払う。

厄介払いしてから、地下のトイレとカフェへ。
フラペーを頼むことにするが、同行者が買いに行ってくれると言うので、テーブルで待つ。
その間に、友人も合流する。

ミュージアムショップもちょっと覗く。
欲しいものはいろいろあれど、金はないので、結局、何も買わない。
同行者の一人が、フランス語のガイドブックを購入している。
10ユーロと言うので、迷ったが、私も同じものを買う。
念の為に、中身を見てみると、ギリシャ語だった。
すぐに取り換えて貰った。

この後、私達(4人)は、リュカビトスの丘に向かう。
信号を渡ったところで、ネームプレートをつけた女性に手伝って貰って、タクシーを拾う。
ケーブルカーの入口と伝えた筈だが、丘の中腹の駐車場に降ろされる。
10ユーロ+チップ。
友人がとりあえず支払う。

頂上と思しき場所は目に入る。
が、そこに至るには、階段を延々と登らなくてはならない。
登らないように、タクシーとケーブルカーを選択したのだが・・・
友人が道を訊きに行くが、結局、頂上まで階段で登らなければならない。

何とか到達するが、カフェは思ったよりも小さい。
とりあえず、私はそこで小休止。
待っていたが、三人が降りてこないので、上に行ってみる。
景色は確かに素晴らしい。
360度、視界が開けている。
天気もまずまず。
昼食後にゆっくり眺めようと思っていたのだが、皆、昼食は摂らずに、ケーブルカーで下山するという。

ところが、チケットを買っている最中に、券売機が動かなくなる。
どうやら、システムダウンらしい。
ドイツ人風老夫妻も乗ろうとして、戸惑っている。
結局、15分程で再開。
下山する。
乗車時間二分程。
トンネル内なので、景色は一切見えない。

ここで、同行者とは別行動になり、私達二人は古代アゴラを目指す。
丁度、女性ドライバーのタクシーが停まっていたので、交渉する。
古代アゴラのチケット販売所と言ったのに、彼女はプラカ地区と言っている。
違うような気がするが、再度、ancient agora、Areopagos と言うと、了解した模様。
なので、7ユーロで合意して、乗車する。

ところが、プラカ地区のゼウス神殿横で降ろされる。
ここじゃない、と私が言っているのに、友人はここでいいと言う。
しかたなく降りるが、小銭がないと言って、釣りを誤魔化される。
なんだかなあ。。。
どうも、友人の言葉を鵜呑みにすると、どこに連れて行かれるか判らない。
とにかく進もうとするのを引き留めて、現在地と目的地を確認する。
友人が、ツーリストインフォメーションで訊いて、地図に線を引いて貰って来た。
それを信じて、googleで道順を検索する。

まずは、正午を過ぎたので、近くのカフェで、軽く昼食を摂ることにする。
リュカビトスの丘でカード払いするつもりだったので、手許が不如意。
ミニハンバーガーのようなチーズとハムのサンドイッチ2ユーロを注文する。
それに、フラペーを頼む。
合計12.7ユーロを、とりあえず私が払う。
チップを置くべきか迷ったが、ウェイターのおにいさんがいなくなったので、そのまま置くのをやめる。

googleで道順を検索するのだが、友人はチケット売り場の地名は知らないと言う。
やむなく、アレオパゴスで検索して、出てきた道順に沿うことにする。

地図に記された道順は二つあるが、フィロパポスの丘沿いの道は物騒かも知れないので、パルテノンの下沿いの道にする。
もっとも、これは選択ミス。
この道は、友人が勝手に引いた道で、実は、その通りに行かれるルートはないのだった。

とりあえず、googleに従って、アレオパゴスを目指す。
観光警察と思しきバイクがしょっちゅう走っている。
前評判より、ずっと安全なようだ。

パルテノンの下を半周して行くが、途中で、googleの道順から外れてしまう。
店と店の間の通路のような細いを通り抜けないといけなかったらしい。
奥の店に続くように思える階段を、無理矢理(客引きされるのを断って)登って行って、ルートを修正する。

何とか、古代アゴラの端に辿り着く。
が、係員らしきおじさんに、友人が聞くと、チケット売り場は別の入口らしい。
ここで、私は観光を諦めて、ティタニアホテルに戻ることにする。

さて、念の為、係員のおじさんに道を訊く。
ティタニアホテルに行きたいと言うと、歩くと遠いよ、とは言われたが、普通に歩けば、二十数分程の筈。
オモニア広場を目指せばすぐだよ、というような説明を受ける。

とりあえず、来た道を少し戻り、左に折れて、坂を下る。
細い道が途中にあって、少々迷う。
暫く歩くと、ローマンアゴラと風の塔が見えてきた。
ローマンアゴラの脇を通り抜け、風の塔を遠方から拝むだけにする。
更に、道を進み、商店街に到達する。
直進するうちに、市場の前を通り過ぎる。
国立銀行の傍を通り、最後に無駄に迂回したが、何とか、ティタニアホテルに到達する。
結局、40分程かかったのか、着いたのは14時半頃。

既に、ツアーの人達(の一部)がロビーで待っている。
まだ時間の余裕はあるが、とりあえず、ホテルのカフェで、グリークコーヒーを飲むことにする。
結局、マダム達にご馳走になり、そのまま雑談で過ごした。
百貨店やスーパーマーケットが近くにあったのだが、行くのを忘れてしまった。

15時半頃にロビーに戻ると、既に、ほとんどの人が戻って来ている。
友人も戻って来ていて、スーパーマーケットに行ったと、添乗員さんに教えられる。

16時過ぎ、バスでアテネ空港に向かう。
帰りの便は、20時20分発QR212便。
なので、かなり時間の余裕がある。
セキュリティ検査、出国ゲートを通過する。
まずは、トイレ、洗面を済ませ、バーコーナーで、白ワインと、ハムとチーズのサンドイッチを注文する。
ここのサンドイッチは旨くなかった。
合計10ユーロ。

残った小銭をチップにしてしまって、すぐに、甚だ後悔する。
腹を満たしてから、残った4ユーロを使おうと思って、免税店内をうろつくが、適当な品物が見つからない。
これでいいかなと思うと、4.5ユーロだったりする。
化粧品には興味がなく、菓子類にも興味なし。
オリーブの壜物も面倒そうだ。
パンもあるが、旨そうに見えない。
結局、最後に、0.35ユーロで水を買う。
先刻、小銭を処分した意味なし。

後はひたすら待機。
ロビーで充電ができるので、スマホを充電しておく。

搭乗開始になったので、移動しようとすると。
何故か、スマホが一台残っている。
ツアー人の忘れ物かと思っていたら、離れた場所から、自分のだと、インド系?の男性がやって来た。
無事解決。

ここで、何故か、サントリーニ島で降りたご夫妻と出会う。
(このご夫妻は、クシャダシで、私達の後に、二人だけで!皮革工場に連れて行かれたそうだ)
奥さんの方が堰を切ったように喋り始める。
いろいろあったようだ。
まず、サントリーニでの下船の場所が間違っていた。
次に、強風で飛行機が飛ばず、アテネの乗継便を逃したのだそうだ。
それで、我々と一緒になったのだが、一日アテネに余計に居られたのなら、羨ましい。

QR212便は、定刻の20時20分発だったか、覚えていないが。。。
乗ったら、座席が小さい。
太ったのかと焦るが、どうやら往きより小型の飛行機だったようだ。

搭乗後一時間くらいで、機内食が出る。
チキンを頼んだが、旨くない。
往きは旨かった筈だが、成田で積んだからなのか。

午前0時過ぎ、ドゥーハに到着。
待ち時間は一時間半くらい?
とにかく、眠い。
一服して、洗面を済ませてから、洋煙を購入しに行く。
眠くて、むっつりしていた為か、店員にあれこれ聞かれる。
が、にこりとする気力もなし。
煙草は24.5ドルだったので、2カタールリラのお釣りを貰ってしまった・・・。

ドゥーハ空港内を、時折、カートが走って行く。
動く歩道もあるので、カートを利用するのが、どういう場合で、どういう人なのか、不明。
乗りたいが、乗る方法が判らない。
モノレールも走っていた。
とても、乗りたい。
写真も撮りたい。
が、一応、他国の空港なので、写真撮影は控えておく。
もっとも、スマホで撮っている人をちらほら見かけたけれど。

2時40分発のQR806便で、成田へ。
とにかく寝ている。
機内食が2回。
日本食にしたかったが、品切れで頼めなかった。

座席は三人掛けで、窓側の席に、欧米人と思しき若い男性が座っていたのだが、彼もひたすら寝ていた。
しかも、10時間のフライトの間中、一度もトイレにさえも立たない。
機内食は食っていた。
コーヒーだか紅茶も飲んでいた。
不思議。

予定より早く、成田に到着。
入国審査、荷物の受領は問題なし。
通関も、どちらから?と聞かれただけで、何のチェックもされなかった。
もっとも、アテナイと答えて、アテネですねと、笑われたが。

スマホ機内モードを解除して、帰りの電車を検索する。
友人はトランクを受け取ると、実家に戻るからと、急いで去って行った。
NEXにはまだ余裕があるので、喫煙所を探しに行く。

19時14分成田第二ターミナル駅発のNEXに乗り、20時45分に横浜駅に到着。

空腹だったので、ジョイナスで蕎麦を食べてから、自宅へ向かう。