有馬温泉・六甲

温泉に入りたい気分になったので、有馬温泉に行くことにする。
有馬・六甲周遊パス(阪急版)2500円。
今回は予算が1万円。
六甲から回るか、有馬温泉から回るか迷ったが、夜景は六甲からがいいだろうと考える。
山へ行くので、コートを着るべきか迷ったが、温泉と乗り物が目的なので、
結局、いつもどおり、厚手の綿のセーターに大判のマフラーのみ。
一応、靴下を2枚履いて、折り畳み傘とホカロンを携行。
タオルを2枚持参。


10:20梅田発の特急で三宮へ。
地下鉄で新神戸へ出て、北神急行で谷上に行くと書いてある。
新神戸のホームで降りて、呆然としていると、
「この電車ですよ」と、駅員さんが教えてくれた。
そういえば、北上行きだった。
いつものことながら、目の前の目的地のことしか考えていない。
一つずつクリアしてから考える、というのは、先行きを見通せず、
よろしくないかも、と反省。


トンネルの中をひたすら走って、次の駅が北上。
北神急行って、一駅だけ?
と疑問に思いながら、神戸電鉄に乗り換える。
有馬口で、線路を渡って、有馬温泉行きに乗り換える。
ここも一駅だけど、山間を走っていて楽しい。
折り返して、暫く乗っていたい気分になったが、
とりあえず、旅程を続行。


当初予定通り、11時半(11:24)に有馬温泉着。
当り前だが、温泉地っぽい佇まい。
有馬川に遊歩道があるので、降りてみることにする。
その前にトイレにと思って、ローソンに入ったが、断られた。
ポケットティッシュと使い捨てローションを購入。
駅に戻って、きんせん堂の2階でトイレを借りる。
黒豆と山椒のせんべいを購入。


太閤橋で川辺に下りて、ねね橋まで歩く。
と言っても、さほどの距離はなし。
欄干の下で雨宿りしないように、という注意書きを見る。
川幅はあまりないように見えるけど、落差があるから急流になるのかも。


まずは金の湯へ。
周遊パスについているクーポンで入浴できる。
金泉と言って、鉄を含むナトリウム泉らしい。
(含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉)
金には見えない。
どう見ても、赤茶色。
とりあえず、ほっと一息、ゆったりと湯につかる。
と言いたいところだけど、お湯が熱いので、そうそう浸かってもいられない。
三十分ほどで上がって、一杯飲むことにする。
が、左隣に生蕎麦の看板を見つけたので、そのまま蕎麦屋へ。
天ざると冷酒を頼む。
1250円+350円だったと思うが、忘れた。
海老天2本に、のりの天麩羅。
ころもは、さくさくしていた。


銀の湯へ向かうが、迷った。
御所泉源、極楽寺、有馬人形筆、有馬籠、妬泉源を経て、
漸く、銀の湯に到達。
途中、土産物を眺めてみたが、購買欲をそそられず。
温泉街だなあと実感する。
炭酸せんべいは好きじゃないので、止むを得ず、人形筆と、竹のしおりだけを購入。


銀の湯は、クーポンで2割引。440円。
ここは銀泉。
透明な炭酸泉らしい。
蒸し風呂と打たせ湯あり。
(炭酸泉/単純二酸化炭素鉱泉 ラジウム泉/単純放射能温泉)
やっぱり熱いので、長湯は出来ず、30分ほどで上がる。
迷わないように、受付のおねーさんに、道順を確認する。
ここらの人は、山を上にして=北にして、地理を把握するらしい。
体内磁石など持ち合わせていないので、どうも、納得できない。。。。


炭酸泉源を見て、ロープウェイ乗り場へ向かう。
急斜面の上り坂だった。
六甲から回って下るべきだったと思いつつ、休み休み登っていると、
大勢の人が降りてくる。
縦走だが、森林浴のハイキングだか、皆、山登り用のちゃんとした装備で、
お年よりもすたすた降りてくる。
登りは辛いけど、あんな風に降るのはもっと怖い。
金泉だか、銀泉だかに浸かって、杖を捨てたのは、ほんとかよ、と思いつつ、
分相応に、よたよた歩いて、目的地へ。
空は曇って、雨も降り出してきた。
折角のロープウェイなのに、ちょっとがっかり。


六甲有馬ロープウェーは、20分間隔で発着している。
15分ほど待って、15:30発のに乗り込む。
かなり、寒い。
雨が強くなり、周囲は霧がかかっているように見える。


有馬温泉駅から六甲山頂駅まで、所要時間12分ほど。
土地勘もないし、方向音痴なので、詳細は不明だが、
裏六甲の湯槽谷上空を通るらしい。
雨の為、遠景は見えなかったが、奥深い渓谷を見下ろした。
高いところは好きじゃないけど、絶景だった。
鬱蒼たる森林の中を、人が歩けるとも思えない。
天気がよければ、往復してもいいのだけれど、
空模様が怪しいので、六甲山頂からそのまま降ることにする。


バス停はロープウェーの駅のまん前にあるが、雪が降ってきた。
53だか、55分発なので、十分ほど待ち時間がある。
駅舎内に戻って、ストーブにあたる。
やっぱり、冬装備は必要だったと思いながら、ホカロンを出す。
2階の窓からバスが来るのを待って、下に降りた。
多少の時間、バスが停車しているものだと思っていたら、とんでもない。
「発車します」と連呼している。
走って行って、辛うじて乗り込む。


六甲山上バスで、ロープウェー山頂駅から六甲ケーブル山上駅まで下る。
降るに連れて、天気は回復。
下界は晴れている。
六甲山上駅に着いたのは、16:15で、日没を待とうと思ったが、とにかく寒い。
上空から雨雲が寄せてきていたが、六甲山頂展望台からの景色も絶景。
でも、寒いので、外で立っていられない。
ギャラリーとカフェがあるようなので、入ってみる。
絵葉書を2枚購入。珈琲を頼む。コーヒーは250円。
生憎、満席状態。
というか、カップルが占拠していて、割り込みにくい。
係りの人が、小さいテーブルを出してくれたので、そこで温まる。
温泉の効用か、寒いけど、体の芯から冷え込んでいる訳でもない。


日没を待ってみる。
多分17時のはず。
暗くなるに連れて、神戸の街に、ちらほらと灯りがついていく。
これを眺めていたら、きれいだろうけど、一人旅でロマンティックになってもしょうがない。
あまり暗くなると、地理に不案内だし、心細いので、17時初のケーブルカーに乗ることにする。


先頭に乗ったら、窓ガラスなし、だった。
寒いけど、ガラスのある車両に乗り移るのも面倒なので、そのまま、座っていることにした。
六甲山頂駅から六甲ケーブル下駅まで、所要時間10分ほど。
樹林の中を降っていくと、神戸の街明かりが見える。
ふわっと香がすると思ったら、白い花と赤い花が咲いている。
多分、椿だけど、植物にも全く明るくないので、不明。
椿は香らないと思ったが??? 他の植物かも?


六甲ケーブル下駅からは、バスで阪急六甲まで。
六甲道とか、六甲口とか、よく判らなかったが、バス停の名称?
とにかく、神戸市バス16系統で、阪急六甲駅に着いた。


三宮まで出ようかと思っていたが、ラーメンが食べたくなったので、
六甲駅の周辺でラーメン屋を探すが、生憎見つからず。
既に予算の1万円は費消していたが、何か暖かいものが食べたい。
中華料理店に入る。
紹興酒グラスと海鮮やきそばを頼んだ。
いかりで惣菜を購入し、家に戻ることにした。
六甲からは各駅停車で、梅田へ。
19時半着。
パスをもっと活用してもいいのだろうけど、これ以上移動するのはしんどい。


有馬温泉、六甲の景色は期待通り、絶景だった。
天気がよければ、もっとよかったかも知れない。
しかも、こんなに気軽に回れるのなら、春夏秋冬を楽しむべきだったかも。
フリーパスと入浴料だけなら、2940円で済む。
飲食代は、観光地だから、それほど安くはならないだろうけど。