道を訊かれる

道を尋ねられるのは、人畜無害そうに見えるかららしいが、それにしても、生まれて初めて歩く道で、尋ねられるというのは、どうかと思う。
もっとも、どうかと思うのはこっちの感想で、無論、相手にはそんな事情は分らない。
北海道の市電の中でも尋ねられた。
こっちも、路線図と地図アプリを頼りに乗っているのだが、尋ねる人には、そんなことは判らないのだから、しょうがない。
アジア系(中国か韓国?)の若い女性は、千歳で降りたいらしい。
ネットから出力したと思しき地図を見せてくれる。
そんなの見ても、分る訳ないじゃん。
というのは、こっちの事情なので、一日乗車券についている路線図を確認する。
「今、ここなので、もう少し先。」
あまりまともな回答になっていない。
市電の一日乗車券には大きめの地図がついていて、利用二日目なので、二つある。
一つを進呈した。
感謝されたが、感謝される程のことはしていないような気が。。。。
まさか、千歳空港に行きたかった訳ではないと思うが、正しい電停が分ったのかは不明。


昨日も、図書館に行く途中で、道を聞かれた。
「○○マンションをご存知でしょうか?」
「全然。」
確かに、ここらは地元と言ってもいいかも知れないが、スマホで地図アプリを見ながら、歩いてるだろうが。
まあ、先方には画面は見えないだろうから、つけ加える。
「地図はありますが。」
その女性も紙の地図を持っているのだが、分らないらしい。
マンションは確かに探しにくいけどね。
十メートルほど歩くと、件のマンション名が地図アプリに表示されているのに気づく。
戻って、
「あの建物だと思いますよ。」
一応、知らせておく。
「そういうのが使えていいですね。」
いや、使いこなせてないけどね。
最短距離を確認する為に、表示させていただけで。
しかも、地元なのに、道間違えたし。


追記
後日、ラーメン博物館の手前でも道を訊かれた。
「韓国人ですが。」
観光に来て、ラーメン博物館を探しているそうだ。(※日本語である)
何故、国籍から始めたのかは不明だが、すぐそばだったし、可愛い男の子二人だったので、にっこり笑って、
「すぐそこですよ。分り難いですからね。」